マイホームを購入するなら、安く買いたいと思うのは当然の心理。少しでもお得にマイホームを購入できるに越したことはありません。
実は時期によって、住宅価格が下がる時期と上がる時期があります。
過去のデータから毎年12月と4月は必ず価格が上がっています。12月は固定資産税が決定する1月1日になる前の駆け込み需要。引っ越しシーズンと重なる4月も高くなっています。
決算を控えた3月は不動産会社が必死に売ろうとするため、値引き交渉しやすいというのが一般論です。しかし実際のデータでは、住宅価格は4月に最も高くなっています。
そして引っ越しシーズンが終わると、お盆や転勤シーズンまで不動産業界は閑散期。価格も下がる傾向にありますが、4月までに買い手が見つからなかった売れ残り物件も多くあります。
売れ残り物件は価格交渉しやすいのがポイント。じっくりマイホームを探したい方なら、引っ越しシーズンを外すというのも一つの方法と言えるでしょう。
「売れ残り物件だと、それなりの理由やリスクがあるのでは?」と不安に思う方が多いのではないでしょうか。
確かに立地や土地形状が不人気だったり、間取りが悪かったりする物件はあります。かといって、売れ残り物件が必ずしも建物や土地に問題があるわけではありません。
「ローンキャンセル」といって、物件は問題ないのに購入しようとした人の住宅ローンが通らず売れ残ってしまう物件も意外と多いのです。
そのためマイホーム探しは間取りや立地、物件価格など、予め「その家に何を求めるか」を明確にしておくと良いでしょう。気に入った物件が見つかったときに、迷わず安く購入するためのコツです。
新築建売の値引き相場
では、いざ買いたい物件が見つかった時どのくらい値引き交渉できるでしょうか。
あくまで目安ですが、住宅価格の値引き価格は以下が相場です。
●建築前~直後:値引きはほとんどできない
●建築から1か月:10万円単位の端数分~100万円
●建築から3か月:200万円前後
●建築から半年:300万円~1割前後
●建築から1年:物件価格の2割前後
建築から半年過ぎると、物件価格の1割ほど値引きできるケースがあります。不動産会社の「何としてでも売らなければならない」という意識が強くなるためです。
建物は新築から1年経過すると中古物件の扱いになります。また、建売業者は銀行から1年間のプロジェクト融資を借りて建売用の土地を仕入れたり、建築費を賄っていますので、1年以内に売切って返済するか、売切れない場合は更に1年ジャンプを銀行に依頼しなければなりません。
そのため建築会社や不動産会社は、建築後1年経過する前に大幅に値引きしてでも物件を売ろうと考えるのです。
価格交渉のコツとマイホームを購入する時期
価格交渉するなら、最低でも3つのポイントは押さえておきましょう。
1.値下げしてほしい価格を明確に伝える
2.値引きされたら購入する意思をハッキリ伝える
3.高圧的な態度で交渉しない
不動産会社も売買が成立するかどうか分からないのに価格交渉はしてくれません。不動産会社でなくても同じです。そのため「購入したいから値引きしてほしい」「値引きしてくれたら確実に買う」という意思を見せるのが絶対条件と考えましょう。
また相手も感情を持った人ですから高圧的だったり上から目線な態度では、まず価格交渉はできません。
人生に1度か2度の高い買い物のタイミングくらいは、相手に誠意をもって接する意識を大事にしましょう。
ここまでお読みいただくと、マイホームを購入する時期は人によって違うのが少しずつ分かってきたのではないでしょうか。